10月の奇跡 じゅうがつのきせき
ねぎ秘密結社で公開されている小説。大島 橘と森川みはるの物語その3。
ある日の晩、森川みはるは大島 橘がどこかに行ってしまう夢を見る。予知夢を見ることができるみはるは不安を覚える。
みはるは以前、橘から告白され、返事をうやむやにしてしまっているのもあり、夢の内容も手伝って
会社でますます顔を合わせづらくなっていた。そして橘もまた、みはるから避けられていることは重々気づいていた。
橘から相談を持ちかけられた眞妃は、みはるが橘に関する何かの夢を見たのではないかと、感づいていた。
そして橘は、それ以外にも一つの悩みを抱えていた。
みはるに直接、何故橘を避けるのかを問いつめる眞妃。案の定原因は予知夢であった。
不安に思いつつも、会社を訪ねてきた保険屋兼ファッションモデルの二階堂 柊にべったりなみはるを見て呆れた眞妃は、
柊に協力を願い一つの策を練る。
会社の前にある公園へみはるを呼び出す柊。柊は眞妃から、告白するふりをしてほしいと頼まれていたのだが、
どういうわけか柊はみはるにプロポーズをしてしまう。
柊に抱きしめられ返事もできず大混乱するみはる。そして、その現場を橘は見てしまう。
翌日、会社の掲示板には橘の仙台支社への異動辞令が…!
橘のもう一つの悩みとは、仙台支社への異動を受け入れるかどうかであったのだ。
柊とみはるの仲を誤解した橘は想いを断ち切るために承諾してしまったのである。
社員達は寂しがりつつも彼の仙台支社係長栄転を祝い、励ます。だが、みはるだけはショックで言葉も出せずにいた。
素直に寂しい気持ちを姉のみひろに打ち明けるみはる。柊にもプロポーズされてしまったしどうしていいか分からないみはるは泣きじゃくる。
みひろは自分の思いを胸にしまい込み、橘に思ってることをそのまま伝えればいいと、妹を後押しする。
後日、柊からプロポーズが嘘だと告げられるみはる。ホッとするがそれで橘との問題が片づいたわけではない。
橘の送別会が終わった後、帰ろうとする彼をみはるは呼び止めた。