私が発明する理由 わたしがはつめいするりゆう
ねぎ秘密結社で公開されている小説。全体的にシリアス。
ねぎ秘密結社では、ここ最近データがハッキングされるという事件が頻発していた。犯人は「某ライバル会社」(略称・某ラ社)。
某ラ社では最近、驚異的な頭脳を持った科学者を雇ったらしい。その科学者の素性の調査を沢井英司から依頼された久我恭一郎は、
某ラ社のデータをいとも簡単に盗み見る久我。社員達のデータが羅列する中に、その場にそぐわない幼い少女のデータを発見する。
その少女の写真を見た久我は、愕然とした。
営業で外回りに出ていた吉村悟史は、帰宅途中に泣きじゃくっている少女に遭遇する。
その少女に巧妙な手口でさらわれてしまう悟史。同様の手口で他の社員も数名連れ去られてしまう。
ねぎ社内が騒然とする中、久我は研究室に篭もり、開発研究室に届いた大量のFAXを読むことに没頭していた。
読み終えた後、久我はあることを確信し、単身某ラ社へ乗り込む。
某ラ社の受付前で、久我が一人で暴れていると突然どこかに転送され、目の前にあの少女が現れた。
人質を手中にしている彼女は、自信ありげに久我を挑発するが、久我は彼女の「父親」として冷静になだめ始める。
彼女は、精子バンクに貯蔵されていた久我の精子を使って造られた天才少女・アリス草薙で、紛れもなく久我の実の娘だったのだ。
身に覚えのない実の娘を目の前にしても、あくまで冷静な久我に対し、遂に激昂したアリスは久我と対決するが、惨敗。
久我に対抗するために某ラ社に造られたアリスは、久我に勝てるような発明をするよう命じられ、
生かされていることが自分の存在理由だということを疑問に思っていることを久我に打ち明けた。
自分の生きる理由など自分で決めることだと久我に諭されたアリスは、父の胸でただの少女として大声で泣きわめいた。
その後アリスは、育ての親である草薙京介と対峙するが…。